こんにちは、「アプリゲームUIデザイン」のちょこきなこです。
今回はマイナーと思われるジャイロモードのUXの話をしてみます。
そもそも「酒場にあるジャイロモードって何?」って方に簡単に説明します。
酒場にそういう機能があるんです。
「ジャイロモード=より近くでエリザベスに会える」
という説明があります。
実行するとこんな感じ。
カメラが一人称視点に切り替わり、酒場内を探索できます。
「わー、エリザベスー。かわいいー」って言っても良いんですが、
これだけだと、正直「それだけ?」って感想です。
若干、この説明でミスディレクションを起こしますが、実は他にも機能はあります。
まず、ジャイロモードだと酒場の外に出れ、ディアンヌの近くに行けます。
ちかい!
(ちなみに小さいディアンヌの時もこの表示だったので、そこは未対応だったのかも)
画像のようにちょっとしたメッセージもあります。
(バンやホークは反応しない)
また、階段を上って、2階(団長とエリザベスの部屋、3階(バンとキングの部屋)さらにその上の倉庫(ゴウセルの部屋)も見れます。
配置されている小物に小ネタも仕込まれています。
2階に続く階段を上ると…
2階はこんな感じです。
実はプロローグでも少しだけ映っていました。
また、所々にゴールドが隠されていて、探険の楽しみもあります。
さて、このジャイロモードはなぜ存在するんだろう?と考えてみます。
何かの役に立つわけでもない、完全なおまけ機能です。無くても困らないし、あっても売り上げに貢献するものでもない。
なのでユーザー側にも開発側にも必要性が感じられません。
…というのが、否定的に見た考え方です。
肯定的に見ると、ジャイロモードは…
この機能でしか行けない場所がある、という価値を提供しています。
それはどんな場所かというと、「プライベートな場所」を提供しています。
1階の酒場は色んな人が出入りしているのでパブリックな空間です。
2階、3階は大罪メンバーの部屋となっており、プライベートな空間になっています。
このジャイロモードで1階部分だけしか移動できなかったら、恐らくこのプライベート感は演出されていません。
また、同じく通常の移動で2階部分に立ち入れた場合もプライベート感はなかったと思います。
あえて、ジャイロモードでしか行けない場所、見れないものを用意して、このジャイロモードの意味を見出しています。
まとめ
必要性、必然性がないからこそ、制約もなく自由にデザインすることができる、と考えることも出来ます。そこに普段見れないプライベートな空間が見れる、という特別なUXを用意して、ユーザーに感動を与えようとしているのがうかがえます。
余談ですが、原作発売されている分は全巻買いました&既巻は読みました。
週刊でも読んでいますが、そろそろ終わるのか、それとも○○編が始まるのか…!