こんにちは!ちょこです!
「ファイナルギア」のUIパーツの中に世界観の作り込みが感じられるグラフィックがありました。
世界観を表現する際にどういった部分に気を付けてUIパーツをデザインしているのか、考える際の参考になりそうだと感じたので、紹介します!
SFっぽいフィルタ
依頼画面の左側にキャラクターが表示されているのですが、SFっぽいフィルタがかけられていました。
動きで見るとこんな感じです!
他のゲームでこういった表現はあまり見ないかも…。
ミッション系の画面で、キャラクターが表示されているタイトルをいくつか紹介します。
▲「とある魔術の禁書目録 幻想収束」
▲「神無月」
▲「少女 歌劇 レヴュースタァライト」
▲「ダンまち〜メモリア・フレーゼ〜」
こんな感じですね。
静止画なりLive2Dなりのキャラクター画像が表示されています。
それに対して「ファイナルギア」のデザインはこのようになっています。
任務画面内のタブを切り替えるとキャラクターの画像も切り替わります。
切り替わる際のアニメーションが凝っていますね。
拡大してみるとこんな感じです。
フィルタ以外にも凝っているデザイン
フィルタ以外の部分にも目を向けてみます。
まずナナメの走査線を紹介します。
横の走査線もスタンダードであるのですが、ナナメの走査線もしばしば見かけます。
流行ってるのかな…。
例えば「アークナイツ」はこんな感じです。
一見すると分かりにくいですが…
こんなところにナナメのラインが…!
他の画面でも見かけます。
ほらここにも!
「アズールレーン」にも取り入れられています。
汎用ボタンの下地取り入れられていました!
理由は分からないのですが、横の走査線はやりつくされている感あるからかな…。
この辺、流行の発祥や流れなど分かる方がいたら教えて欲しい…。
多分映画とかだと思うのだけどよく分からない…。
タイポグラフィについて
他にもグラフィックの作り込みがされている部分を紹介します。
具体的には以下の箇所。
TELECOMMUNICATION(電気通信)の文字が添えられています。
この「映像の属性」を示す情報は結構ハッタリが効いていて「アークナイツ」でも「CCTV(監視カメラ)」の文字が表示されている画面があります。
ここの画面にCCTVという文字があります。
closed-circuit television(閉鎖回路テレビ)の略語を用いて「CCTV」と呼ぶことの方が多い
また、以下の特徴を含むことも重要です。
この辺りの理由は「SF映画で学ぶインタフェースデザイン アイデアと想像力を鍛え上げるための141のレッスン」という書籍の中で詳細が説明されています。
(記事の最後にリンク付けておきます)
ざっくり説明すると、70年代~80年代当時の技術的な背景とその後に構築されたメンタルモデルが理由であるように説明されています。
通信状況を示すアイコン
もうひとつの特徴はネットワーク状況を示すデザインです。
下図の左側にwifiのアイコンが表示されています。
確かに通信をしている画面だったら通信状況が分かる情報が表示されていてもおかしくありません。
もしかすると名前の左側に表示されているグラフィックもオンラインかオフラインかを示す意味があるのかも…
こういったデザインは当然ながら仕様書には書かれない情報です。
デザイナーが世界観にあったデザインとは何か、というのと考え抜いてアウトプットしたものです。
ファンタジーやSF系といった架空の世界観の場合はある程度自由にできる反面、作り手側の熱量や作り込みの度合いが示されます。
こういった細かい部分の作り込みのひとつひとつが世界観に説得力を持たせることができます。
UIデザイナーの中にはゲームの世界観をデザインしたいという人も多いと思います。
世界観を作り込む際の参考になれば幸いです。
▼参考資料
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