こんにちは、「アプリゲームUIデザイン」のちょこきなこです。
「三国覇王戦記」の翻訳文を改めて考えると面白いことに気付きました。
例えばこの画面、よくよく見ると意味が分からない言葉が多いです。
意味は興味のある方だけ見てください。要するに課金パックです。
なんか分かるようで分らんようで、推測できるけど正解か分からん、みたいな。
大事なのは「日本語ではあまり使われない単語の組み合わせを当てていること」です。
この考え方が重要だなと思いました。
「宮城総覧」
「宮城」だけだと宮城県の宮城としか思えません。
「竜宮城」のように固有名詞化したものだと分かりますが、宮城だけというのはあまり聞いたことがないかも…?
ただ、意味は分かるんですよ!なんとなく!
「戦時要務」
これも聞いたことない!けど、意味は分かるんですよ、あるいは意味なんて分からなくても雰囲気で理解しているつもりになれているんです。
この「理解しているつもり」になれるのが凄いな、と思います。
ゲーム内用語を考える際に
つい、国語的な意味での正しさや、文法的な意味での正しさを軸に考えてしまいます。なぜならユーザーが意味を理解しない、または理解するためのストレスを感じると思うから。
だから固有名詞を避け一般名詞を使用するべきだと考えてしまいます。
ただ、完全に一般名詞で構成されたゲームがあるなら、逆にそれはゲームへの没入感を妨げる要素にもなりうるのかな、と思うことがあります。
つまるところ、教科書のような単語が並ぶゲーム画面ができあがるわけです。
この辺は開発者のサジ加減とターゲットユーザー側の習熟度もありそうなので、難しいところではあります。
良い例があるかな、と思い考えて浮かんだのは「HP」という単語です。
現実世界にHPというものは無く、ゲームにしか存在しない概念です。
力とか体力とか素早さとかは現実世界でもあるんですが、HPはないんですよね。
仮にその概念を現実世界をベースに考えると「元気」とか「命」という言葉になっていたと思います。
むかし、ファミコンでドラゴンボールのゲームをやっていて、その中にHPがあったのを覚えています。原作にもアニメ、集めてたカードダスにもHPはないので、HPの意味は理解していなかったけど、ダメージを受けたら減り、ゼロになるとキャラクターが倒れる、という基本的なルールは理解していました。
なので、HPの意味は理解してないけど、役割は理解していた、という状態です。
このように、ユーザーは知らない言葉が出てきたとしても、その意味を解釈することができます。
結局何が言いたいのかというと、国語的な正しさや意味だけを軸にゲーム内用語を正すのもつらいので、ユーザーが誤解しないものであれば、なんとなく意味が通じる範囲で用語を考えるのも間違いじゃないのかな、という話でした。