こんにちは、ちょこです!
「食物語」のメニューのデザインが「アークナイツ」と同じ思想で作られていると感じました。珍しいのでデザインの比較をしてみたいと思います。
ここがメニュー部分ですね。
敷地の見取り図がモチーフになっており、その中に書庫や農園などの施設が配置されているデザインになっています。
「アークナイツ」のメニューもこれと同様の思想のデザインです。
「アークナイツ」の場合は主人公たちの根城のシルエットがモチーフになっています。
ただし、こちらは上面図ではなく側面図になっています。
どちらのデザインも建物内のどこに施設があるのかが示されています。
ただ、個人的には「アークナイツ」のデザインの方が説得力が高いと感じてしまいました。
というのも…
- 甲板部分がホームになっている必然性
- 左側にホームボタンを配置しているデザインになっておりアクセシビリティも高い
- アークナイツの世界観的にSFで建物も軍事的なものであり、一般的な間取りで無くても違和感がない
といった理由からです。
▲甲板部分がホームにあり…
▲ホーム画面の背景も甲板になっています
食物語の場合は中国の王宮のような場所がモチーフになっています。
先ほどのメニューを開くと、右上の方にホームのアイコンが配置されています。
こうして「食物語」と「アークナイツ」を比較した際に感じたこととして…
- ホーム画面のアクセシビリティ
- 敷地をモチーフにした必然性
- 敷地内の施設の位置関係の整合性
といった部分で「食物語」の方がやや無理なデザインに感じました。
デザイン手法としてはスキューモーフィズムになるのですが、元々が架空のもののため、曖昧さが許容される部分ではあります。
しかし、全く架空のものではなく、ある程度伝統的なデザインがされているものをモチーフにされています。
そこでデザインを理解するために、現実世界に存在する施設と比較して「食物語」のビジュアルを見るようになります。
そう考えた時に「農場」が敷地の中央付近にあり、食事を摂ったり作る施設が敷地の外側にある、というのが些か世界観に寄りすぎている印象を受けます。
(おそらくビジュアルデザインに対する必然性はあり、開発側の拘り部分だとは思うのですが、現実と架空のギャップが大きいので、十分な説明なしではそのギャップを補い切れていない、という感じです)
整理すると…
- スキューモーフィズムをデザインに用いる時は、分かりやすさを心掛けることが大切
という感じでしょうか。
元々スキューモーフィズムはユーザーの認知コストを下げる役割があります。
現実世界に存在するものに寄せるのが一般的な手法ではあります。
そういった背景があるため、SFなど、架空の世界観を表現する際には現実世界のものと乖離しすぎてしまうと、スキューモーフィズムの利点が上手く活かされないのかもしれません。
デザインする際に頭の片隅に留めておくと良いのかもしれません。