ゲームアプリのUIデザイン

プレイしたゲームアプリのUIデザインに関して書き残します。毎日頑張って更新!

「妖怪ウォッチメダルウォーズ」クローゼット画面に鏡は必要?必要かどうかは前後のストーリーなどによる

 こんにちは、ちょこきなこです。

 

妖怪ウォッチメダルウォーズ」では、クローゼット画面に鏡があるんですよね。
これを見たときにちょっと感動しました。こういったデザインって見たことなかったんですよね。

じゃあ、今後こういった画面では鏡は必須になるのか、というとそうはならないだろうな、という話です。

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鏡があるメリット

まず、鏡があるメリットですが、アバターの正面と背面の両方が確認できる点があげられます。これによって、キャラクターを回転させなくとも瞬間的に全体の雰囲気を把握しやすくなり、時短に繋がります

次に、リアリティのある画面作りができる点もメリットかな、と考えられます。
現実世界において、鏡のないクローゼットはありません。なので鏡を置くことによって「ここはクローゼットである」ということに説得力を持たせることが出来ます。

足元にマットが敷いてあるのも「ここは室内ですよ」と暗に示しています。
こういった小物があることによって世界観が保たれ、ユーザーの没入感を妨げないようになっています。

 

鏡があれば良い? 

では、こういった画面では鏡があれば良いのか?というと、そう単純ではないと考えています。
実はこの画面、キャラクターを回転することができません。ですので、背中を確認するためには鏡越しに確認するしかありません。

しかし、鏡越しですと表示サイズが小さかったり、色が少しくすんでしまったり、衣装によっては隠れてしまいかねません。こうなってしまうとプレビューとしては致命的です。

なぜ回転させないのか?

プレビュー画面ではキャラクターを見せるということが重要です。ではなぜキャラクターを回転する仕様になっていないか、ですが、先に書いた「世界観の没入」を優先させているのだと考えられます。

このゲームではキャラクターを移動させたりすることができません。部屋にいるものの、操作することはできません。故にクローゼットでもその世界観に従っているのだと思われます。

妖怪ウォッチメダルウォーズ ホーム画面

また、このゲームはよくあるRPGと異なりキャラクターの背中が見える場面はほぼ無いので、背中を見せる優先度は一段下げたのかもしれません。

 

 

まとめ

仕様を実装する際、しばしばデザイン単体だけを見て判断しがちですが、周囲の環境や前後の文脈などを考慮しないとちぐはぐなものが出来上がってしまいます。

今回のデザインで注意していただきたいのですが、クローゼットに鏡を配置したい、ということを出発点として仕様やデザインを考えると一貫したUXにはなりません。

「クローゼットの画面に鏡が必要」という話ではありません。
「キャラクターを回転させない、という仕様を活かしたデザインが良かった」という話です。

カメラやキャラクターを回転させることが難しく、必ずしも背中を表示する必要がないければ、画面の雰囲気と利便性のサポートとして鏡を置くことが出来たのだと思います。

 

常にこういった周囲の仕様を交えたデザインが提案できるようになりたいな、と思いました。