こんにちは!ちょこです!
今回は「ソード&ブレイド」をプレイしていて、ユニバーサルデザインの観点で考えてみると改めて自動移動と自動戦闘の機能が便利だと感じたので紹介。
該当の画面はこちらです。
自動戦闘しているシーンはこちらです。
多人数を相手に範囲攻撃で応戦しています。
最も近い敵に近づき通常攻撃をしつつ、リキャストタイムが明けたスキルを順次発動している様子がうかがえます。
すべての敵を倒し戦闘が終わったら、次の目的地に向かうために自動的に移動を開始します。その際、最も適した移動手段を自動的に選択し、移動可能な最短ルートで移動します。
ロードを挟むようなマップのワープにも対応しています。
これにより、確実に目的地まで到着することができます。
以上が自動戦闘機能と自動移動機能のおおまかな挙動の紹介です。
これをユニバーサルデザインの観点から検証してみます。
今回は移動と戦闘をいうタスクを視覚障がい者が処理すると想定し、目をつぶってプレイしてみました。
戦闘についてはBGMの変化や攻撃エフェクトのSE、敵の声などで適当に画面をタップしていてもある程度処理できますが、フィールドの移動は非常に困難に感じられました。
少なくとも自分には達成が不可能に感じられ、また手動で達成する方法すら浮かびません。
主に以下の5点がストレスに感じた
- 自分がどこにいるのか分からない
- 自分が正しい方向に進んでいるのか分からない
- どこに向かえばいいのか分からない
- 移動できなくても足音のSEが止まらない
- どういった移動手段が利用できるのかが分からない
各々補足します。
1:自分がどこにいるのか分からない
画面を見ていないので、自分がどこにいるのかが分かりません。
より正確に表現するのであれば「目的地に対して、自分がいる位置が分からない」というストレスを感じました。
画面上では現在地の座標が表示されていますが、それも視覚的に情報を得るものです。
画面を見ていないと情報の存在自体に気付くこともできません。
2:自分が正しい方向に進んでいるのか分からない
自分が目的地に対して正しい方向に進んでいるのか分からないこともストレスに感じました。
マップ上ではプレイヤーの進行方向がマーカーで示されています。
しかし、この情報も画面を見ずに得ることはできません。
画面を見ていないと、歩いている方向が目的地に向かっているのか確認できないため、常に不安に感じられます。
3:どこに向かえばいいのか分からない
目的地の場所が具体的に示されているわけではないので、どこに向かえばいいのか分かりません。
画面上には「岳不詳に報告する」とありますが、その人物がどこにいるかは示されていません。
ユーザーは当てもなく広いフィールドを捜索することになるため、その点もストレスに感じます。
4:移動できなくても足音のSEが止まらない
移動できなくても足音のSEが止まらない実装になっています。
それによって壁や障害物に阻まれていることに気付けません。
では、移動できなくなったら足音のSEを消せばいいのでは、と考えるのですが、そういうわけにはいきません。壁にぶつかっても移動できないとは限りません。
例えば、壁に対して斜めにぶつかると、そのまま壁に沿って移動します。
したがって、壁にぶつかったからといって、移動を止めてしまうとそれはそれで操作性に対してストレスに感じられてしまいます。
移動に対して補正がないようなシステムであれば、キャラクターの移動を止めるなどの対応が可能ではありますが、「ソード&ブレイド」のような移動システムを採用しているゲームの場合は他の方法を検討する必要が生まれます。
なにかいい解決方法があるのか、調査が必要に感じました。
5:どういった移動手段が利用できるのかが分からない
画面を見ていないと、移動手段についても情報が得られません。
基本的には徒歩移動になりますが、ワープといったコマンドが利用できるケースもあります。それらの情報は音だけでは得られないため、目的地にたどり着くのに時間がかかることが予想されます。
最後に戦闘について補足です。
戦闘について上の方で簡単に触れましたが、戦闘が始まっても困難なタスクであることには違いありません。
例えば、リキャストタイムは分からないし、複数のリキャストタイムを正確に把握することも困難です。結局画面上を適当にタップせざるを得ません。
その結果、誤タップにも繋がってしまう恐れがあります。
自動戦闘機能があればユーザーは画面をタップする必要が少なくなり、誤タップの可能性の無くせます。
以上です。
自動戦闘や自動移動機能は、最近のMMORPGでは当たり前のように実装されている機能ですが、ユニバーサルデザインの視点で考えると、よりその機能の重要性に気付かされました。
機能を実装する際に優先度を検討することがあると思うのですが、優先度を比較する際のひとつの評価軸として検討材料になれば幸いです。