こんにちは、ちょこです!
このブログでは「ゲームのUIを見てみましょう」というテーマでゲームを紹介しています。少しでもゲームのUIに興味を持ってくれる方が増えると嬉しいです。
今回は「極夜大陸:メテオの彼方」のゲーム開始時のジョブ選択画面のデザインについて紹介します。
「極夜大陸:メテオの彼方」ではゲーム開始時にジョブが選択できます。
ジョブは全部で4つあり、以下の中から任意のジョブをひとつ選択します。
- 騎士
- 射手
- 剣客
- 戦姫
そんなジョブ選択画面はこちらです。
中央に3Dのキャラクターが表示されています。
そのすぐ下にはプレイヤーの名前を入力するフィールドと「スタート」のボタンが表示されています。
左上にはジョブを切り替えるためのボタン、右上にはジョブの特徴の説明文が書かれています。
ジョブを切り替えるとかなり派手なアニメーションが表示されます。
まずは剣客です。
大きな剣を振り回して、最後は炎の竜巻を四方に飛ばすような演出ですね。
次に射手。
星座をイメージさせるエフェクトを表示しながら駆け始め、神秘的な青いオーラを纏った複数の矢を射る演出ですね。
続いて騎士です。
赤い炎をまとった大きな槍を振り回し、槍の先が爆発するような演出で登場していますね。
最後に戦姫です。
こちらは女性アバターです。武器は剣客と同じく大剣です。
こちらも剣客同様に大剣を振り回していますが、
艶やかで淡い雰囲気の紫のエフェクトと、蝶や花びらといった流線形の軌道を描くエフェクトによって差別化を図っているように感じます。
以上、4つのジョブの演出を紹介しました。
ジョブを切り替えるだけなのにこの尺の長さ…!
そしてジョブのスキルや具体的なパラメーターなどには一切触れていないデザイン…!
これらのことから、この画面はユーザーのメリットになる情報を見せる画面ではなく、世界観を訴求したい画面であることが伝わります。
つまり…
- 世界観を訴求したいので、演出をしっかりと見せたい
- この演出は頻繁に見ることはないので、尺を長くしてもユーザーの時間を奪うことについては軽微である
という考えなのかな…と。
また、過去に紹介した「ソード&ブレイド」や「マギア カルマサーガ」でも同様に、最初のジョブ選択画面では凝った演出でした。
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「マギア カルマサーガ(Magia Charma Saga)」キャラ選択画面がかっこいい!用件だけ満たすならリストでも良いのに、楽しそうな画面になっている - ゲームアプリのUIデザイン
もしかすると、プレイするユーザーの間でも
「ジョブ選択画面の演出は豪華である方が楽しいと感じる」
という認識が徐々に構築されていっているのかもしれません。
メンタルモデルとまではいかないまでも、無意識に期待するもの、みたいな枠ですね。
また、一度決めたジョブは変更することができません。
簡易的な画面や演出だと、重要な決断であることがユーザーに伝わりづらくなってしまうのかもしれません。
ちなみに過去に書いた記事では初頭効果からの切り口でも紹介しています。
ゲーム開始直後のキャラクター選択演出が凝っているゲームは稀にあります。
メリットとしては以下の要素が考えられます。
- 初頭効果が期待できる。ゲーム開始直後の印象が良いとその後のゲーム中身の印象も良くなると考えられる。
- 最初の方の画面なので、実況や記事などで紹介される頻度が高いと考えられる。
- ゲーム本編を開始するとこういった演出を差し込むことは難しい。テンポが悪くなってしまう恐れがある。しかし、ゲーム開始前の画面であれば頻繁に表示されるものではないため、ビジュアル面で凝った演出を実装しやすい。
「ソード&ブレイド」ゲーム序盤の画面は多くのユーザーが観るため、凝っておくと目を引きやすく、実況や記事などで紹介される確率が高まるのではないだろうか - ゲームアプリのUIデザイン
以上です。
ゲーム開始時のジョブ選択画面をデザインする際の参考になれば幸いです。