こんにちは!ちょこです!
今回は書籍紹介です!紹介する書籍はこちらです!
大雑把に内容を紹介すると発想法の事例紹介です。
主にブレストと呼ばれる行為が中心です。それが丁寧に説明されている内容となっています。
問題を分析した後、どのような解決方法を導き出すのか、といった時の参考になるかと思います。
目次は概ね以下のようになっています。
- 第1章:なぜ、博報堂は打ち合わせにこだわるのか?
- 第2章:新しい発想が生まれる博報堂の打ち合わせのしくみ
- 第3章:博報堂の「話し方」「聞き方」6つのルール
- 第4章:最高の打ち合わせは、「最高の雑談」から始まる
- 第5章:打ち合わせにブレイクスルーが起きる8つの質問
- 第6章:短時間でアイデアを量産できる「ひとりブレスト法」
第1章:なぜ、博報堂は打ち合わせにこだわるのか?
1章では主に以下の内容が触れられています。
- 会議と打ち合わせの違い
- チームでアイディアを持ち寄ることで良いアイディアを出す、という考え方
- 「KJ法」と呼ばれる思考法の紹介
KJ法とは? ブレインストーミング、メリットやデメリット、方法、KJ法に便利なツールについて - カオナビ人事用語集
会社組織の紹介や、何を行っているかの導入部分です。
打ち合わせの内容を知りたい方は読み飛ばしても構いませんが、読者の置かれている組織の状況と博報堂という組織の状況の差を確認ができる内容かと思います。
仮に博報堂と同じ仕組みを取り入れたとしても、組織が置かれている状況が異なると、上手く機能するか分からないので。
第2章:新しい発想が生まれる博報堂の打ち合わせのしくみ
2章では主に以下の内容が紹介されていました。
- 打ち合わせの仕組み
- 「共有」「拡散」「収束」「統一」という順番で打ち合わせが行われる
- 議論の「拡散」の為に雑談を用いている
- 曖昧なことから仮説を組み立てている
- 雑談し「拡散」することでアイデアの境界線が分かる
- 的外れな意見も議論の突破口になることがある
- 無理やり結論を出さずに曖昧に終わらせることもある
打ち合わせに使っている仕組みの紹介です。
主に「共有」「拡散」「収束」「統一」の4つのプロセスのうち、
「拡散」にフォーカスした内容です。
どのような意見を出すか、進行役が気にすることなど、議論の場と内容の輪郭を伝えています。
この辺りは組織の状況や構成する人間に大きく左右されると思います。
組織の状況については、そもそもこういったアイデアを検討する時間的猶予がない状況。
あるいはトップダウンが強く、現場でこういったことが求められない状況などがあります。
構成する人間については、発言するのが苦手な人、支配的に進行しようとする人など様々なパーソナリティがあるため、議論の席に着いたものの、思ったように進行できず何も得られるものがないことなどが考えられます。
なので、単純に仕組みを導入することを前提にせず、状況や構成要素をしっかりと見極めた上での判断と落とし込みが必要になるのかもしれません。
業務上の雑談を行う場合、その人が関心のあるテーマ、専門性がある分野での雑談であれば有意義かもしれません。
関心が無く、知識もない状態であればまずは雑談をするための意識と知識が必要だと感じました。
雑談をすることが目的ではなく、雑談を効果的に用いる手法の紹介であることに気を付けたいと思いました。
第3章:博報堂の「話し方」「聞き方」6つのルール
3章では主に以下の内容が紹介されていました。
- 打ち合わせの場における、話し方と聞き方の6つのルール
- 6つのルールの解説
詳細は省きますが、主に打ち合わせの場における心構えが紹介されています。
何が正しいのかをあえて決めない、まずは肯定し否定しない、というルールを敷いています。
個人的には「否定しない」というのは良いことだと感じています。
否定されてしまうと発言するメリットが無いと判断され、発言に消極的になります。
このルールを参加者に周知し賛同が得られてから、初めてこの「拡散」の仕組みが活かせるのだと感じました。
第4章:最高の打ち合わせは、「最高の雑談」から始まる
4章では主に以下の内容が紹介されていました。
- 雑談の3つの効果
- 1つめは参加者が本音で話すための準備運動
- 2つめは視野が広がること
- 3つめはメンバーの状態をチェックできること
(文中では4つと書いてあったのですが、3つまでしか見つけられず…)
この章では雑談の効果について、体験談が紹介されていました。
「雑談って大事だよね」「そうですね」で済めば良いですが、そういう組織ばかりではないと思います。
組織には雑談が得意な人も苦手な人もいます。
また、中には雑談の効果に対して否定的に考える人もいます。
他人の考えを変えることは容易ではないのですが、
この章では、そういった方に向けて、個人の好みでこのようなことをしているのではなく、雑談をすることで業務効率に貢献することがある、と説くためのヒントが書かれています。
雑談を行った後は、先に挙げた3つの効果が実感として得られたのかを振り返ってみると良いのかもしれません。
UXの中には組織作りに該当することもあると思うのですが、この辺りはかなり大きく時間が必要なところなのかもしれません。
第5章:打ち合わせにブレイクスルーが起きる8つの質問
5章では主に以下の内容が紹介されていました。
- ブレイクスルーが起きる8つの質問
- その質問を利用したやりとりの事例
打ち合わせをする中で、膠着状態の場が動き出したり、盛り上がるような質問について8つの例が紹介されています。
例えば
「ウイスキーの需要を拡大するためにはどうすれば良いか?」という質問に対して
「10年後にどうなってると思う?」と問いかけて、発想を広げる方法が紹介されていました。
この本を手に取る人は進行役、ホストになることが考えられるため、そういった方が困らないようにするための章であると感じました。
ほとんど事例紹介ですので、比較的読みやすい章ではないかと思います。
第6章:短時間でアイデアを量産できる「ひとりブレスト法」
6章では主に以下の内容が紹介されていました。
- 短時間でアイデアをたくさん出す方法の紹介
- カラーバス(色に注目して考える)
- 20%ルール(2割は突拍子もないアイデア)
- 9×3(9案出して、1つを選ぶことを3回やる)
- マンダラート(9マスの中心に主テーマ、残りの8マスに関連ワードを埋める)
- 本屋発想法(本屋に行って自分の解決したいテーマを扱っているコーナーに行ってヒントを探す)
- 「普通の人」ヒアリング(打ち合わせに参加していない人から意見を聞く)
- 「なぜ」の100本ノック(なぜ○○なのか?を考える)
- ハマるまで体験してみる(体験することで気付きが得られることもある)
- 絵で描く(アイデアを描いていく中で気付きを得る)
経験的な意味でアイデアを出すことに慣れていないこともあると思いますが、専門外だったり、途中からプロジェクトに参画することもあります。
アイデアを出す方法を紹介することで、少しでも参加者の悩みを解決するためのヒントが書かれていると感じました。
以上です。
導入として「雑談」という言葉を使っていますが、あくまで業務上の雑談であるため、問題解決のために行う必要があります。
また、手法を紹介したからといって、簡単に導入できるわけではありません。
実施するために環境や参加者の準備が必要な部分もあります。
そういった、打ち合わせに雑談を用いる準備について、ハード面とソフト面で説明されていました。
自分が所属している組織に取り入れられるか、または取り入れるメリットがあるかどうかは個々に検討するとして、
UXのプロセスを考える中で、組織的に問題解決を検討する際の一つの事例として参考になるものがあるのかもしれません。