こんにちは!ちょこです!
このブログでは「ゲームのUIを見てみよう!」というテーマでゲームを紹介しています。少しでもゲームのUIに興味を持ってくれる方が増えると嬉しいです。
今回は「三國志 覇道」のボイスを利用してユーザーに情報を伝えるデザインについて紹介します!
普段あまり意識することはないかもしれませんが、画面から目を離している時や目の不自由なユーザーに有効だと考えています。
今回紹介する主にボイスが使われている場面は以下の通りです。
- 出陣開始
- 戦闘終了
- 帰還開始
- 人材画面にて、求人の種別を切り替える
- 武将獲得
- 武将強化
- 商店に入店
- 兵士募集
- 負傷兵士の治療
いろんな場所で使われていますね。
ボイスが流れるタイミングは受動と能動で分けられそう
上記で挙げたボイスが流れる場面を大きく分けると…
- 受動的に流れるボイス
- 能動的に流れるボイス
で分けられることに気付きました。
「受動的に流れるボイス」とは、通知の様なボイスの使い方です。
特に以下の3か所が受動的なボイスだと感じた場面です。
- 出陣開始
- 戦闘終了
- 帰還開始
主に戦闘に関わる場面だということが分かります。
利便性の視点から採用理由を考えてみたのですが、
戦闘に関わる場面に受動的なボイスを用意することで、ユーザーが画面を見ていなくてもゲームの状況を伝えることができる、というメリットが考えられます。
「画面を見ていないとは?」
「画面を見ていないとは?」と思う方に向けて「三國志 覇道」のシステムとユーザーの行動について補足します。
「三國志 覇道」では出陣、敵軍との戦闘、武将が拠点に帰還するまでに、数分から十数分程度かかります。
出陣以降は武将は自動的に戦場に向かい戦闘を行います。
移動中は基本的にはユーザーは特にやることはありません。
ですので、武将を戦場に送り出した後のユーザーの行動としては画面から目を離したり、内政コマンドを選んで武将や施設の強化などを行うことが考えられます。
また、複数の部隊が同時に出陣している場合、画面から目を離していなくても画面の中に戦況が収まらないケースも考えられます。
したがって、視覚だけではなく聴覚でユーザーに情報を伝えることで、ユーザーのストレスを抑えることができたり、利便性の向上につながると考えます。
参考までに戦闘時のボイスの事例を紹介します。
この武将の場合は出陣時は「戦果を挙げん!」というボイスが流れます。
続いて戦闘勝利後は「武器を掲げよ 我らの勝利だ!」というボイスが流れます。
最後に戦闘終了には「戻るぞ」というボイスが流れます。
ゲームをプレイしている感じ、武将によってボイスの内容が異なるようです。
すべての武将を確認したわけではないのですが、概ね上記で紹介したような主旨のボイスを流しているのかなと思います。
変化に富んでいると飽きづらくて良いと感じました。
能動的に流れるボイスの紹介
受動的に流れるボイスに続き、能動的に流れるボイスを紹介します。
これはユーザーの操作に合わせて即座に流れるボイスです。
能動的に流れてると感じた場面は以下の6点です。
- 人材画面にて、求人種別を切り替える
- 武将獲得
- 武将強化
- 商店に入店 / 退店
- 兵士募集
- 負傷兵士の治療完了
この中で特に注目したい場面は以下の2点です。
- 人材画面にて、求人種別を切り替える
- 商店に入店 / 退店
まず人材画面ですが、私が確認した限り以下の9パターンのボイスが流れました。
また、求人の種類によって流れるボイスも異なっていました。
- かしこまりました。喜んでお引き受けします
- この胸の高鳴り、お聞かせ出来ないのが残念でなりません
- すぐに良い人材が見つかるでしょう
- 優れた将を募りましょう
- 主君を求める将は多くおります
- よき出会いを求める気持ち、私も同じです
- 求人の触れを出されるのですか?
- 執り行いましょう
- いかがでしょうか?
穏やかな口調で人材募集を促すようなことを伝えています。
ちなみにここのボイスはナビキャラの盧蓮香(ロレンコウ)というキャラクターが担当しているようです。秘書のような役割を果たしているキャラクターです。
ゲーム内のプロフィールによると以下のようにありました。
盧蓮香(ロレンコウ) CV 上坂すみれ
君主(あなた)の側近。
古今の学問を祖父から教わり、その知識を世のために活かそうと放浪していた。
乱世を憂う君主の補佐こそ己の使命だと感じ、側近として仕えることを決意する。
常に落ち着いた物腰で、感情をあらわにすることは少ない。
続いて商店画面での実装例を紹介します。商店画面は以下のデザインになっています。
商店については入店時と退店時にボイスが流れます。
入店時は以下の6パターンを確認しました。
- 一名様、ご来店!
- おかえりなさいませ、ご主人様!なんちゃって!
- ささ、どうぞごゆっくり
- またお会いできましたね!嬉しいです!
- 本日のおすすめは、わ・た・し、なんてね!
- ようこそ!お待ちしてました!
退店時は以下の2パターンを確認しました。
- またのお越しを!
- え~、帰っちゃうんですか~…
偏りがあるのかもしれませんが、退店時よりも入店時の方がパターンが多く用意されているようです。
もしかすると、退店時のバリエーションを多く用意しても訴求ポイントにはならないと考え、絞っているのかもしれませんね。「退店楽しい!」となっても困りますし…。
ちなみに商店の売り子を務めるキャラクターの名前は王小鈴(オウショウレイ)です。
王小鈴(オウショウレイ) CV 夏吉ゆうこ
商店の売り子。
君主(あなた)の都市の一角に建つ商家の一人娘。
早くに母を亡くし、仕入れで留守の多い父に代わって店番役を担っている。食欲旺盛。明るい性格で口数が多く、商売熱心な働き者。
ナビキャラの盧蓮香(ロレンコウ)と異なり、冗談を言ったりおどけるなど、距離感の近い言葉遣いが多い印象を受けます。
こうしてみると、能動的なボイスが用意されている画面は、課金周りの画面を中心に用意している印象を受けました。
もしかすると、画面の情報量を多くして賑やかさ、楽しさ、価値のある画面や商品であるとユーザーに認識してもらいたい意図があるのかもしれません。
まとめ
以上です。
ゲームのUIをデザインする際に、ビジュアルを中心に考えることが多かったのですが、サービスを俯瞰的に見たときにサウンドも意識する必要があると改めて感じました。
また、主観的にどのタイミングでどのサウンドを鳴らすか指定することはできるかもしれませんが、客観的にUIの評価軸を当てはめてディレクションすることは今の自分の知識では不十分だと感じました。この辺りは今後の研修や理論を学ぶ必要がありそうです。
サウンドの利便性について検討する際の参考になれば幸いです。