ゲームアプリのUIデザイン

プレイしたゲームアプリのUIデザインに関して書き残します。毎日頑張って更新!

結局良いUXって何?と悩んでいる方にオススメ!「UX原論」

こんにちは、ちょこです!

 

「UX原論」
買いました!読みました!感想書きます!紹介します!

▲こちらの書籍です

 

 

どういった方にオススメ?

「UXを良くしたい!」というオーダーが来たけど「UXのことよく分からない!良いUXって何?」という方にオススメします!

 

始めに断っておきますが、これを読めば良いUXデザインができる、という類のものではありません。どちらかというと「結局何をすれば良いの?」という悩みに対する処方箋のような立ち位置です。 

基礎的なことも書かれていますが、キャッチーさは無いので入門編ではないです。
ただ、それでもひとつの基準点になると思うので是非抑えておいて欲しい書籍ではあります。

 

少しばかりキャッチーな感じで感想を書いてみます!
この感想によって「UX原論」に興味を持っていただけたら幸いです。

 

書いてある内容

書いてある内容ですが…

  1. UXの歴史
  2. 世間でUXと定義されているもの
  3. UXが構成されているもの
  4. 著者がUXだと思っているもの

大体こんな感じです。

 

これをラーメンに例えるとですね…

  1. ラーメンの歴史
  2. 世間でラーメンとされているもの
  3. ラーメンの材料
  4. 著者が思うラーメン

こうなります!

ラーメンって色々種類があって、よく分からないですよね!ご当地ラーメンやインスタンスも含めると、定義や解釈は多岐に渡ります。

「ラーメン食べたい」とオーダーが来たら「はい、何ラーメンにしましょう?」と確認しますよね。

UXという言葉も同様です。定義が曖昧で使い方も様々な状況です。 

こういった状況に対して警告を投げかけ、困っているデザイナーの道標となる書籍だと感じました。

以下ざっくり内容を紹介していきます。

 

第1部について

書籍の序盤では、UXの歴史について簡単にあらましが書かれています。
ユーザビリティとは何か?」「誰がUXという言葉を使い始めたか?」「なぜそういう言葉が生まれたのか?」「どうして昨今注目を集めているか?」などなど。

UXを語る前に、著名な方のユーザビリティに対する考え方を紹介し、読者の認識の整理を促しています。このように歴史や言葉の成り立ちを知ることで表面的な理解ではなく、文脈としての理解がなされます。

 

個人的に面白かったのは、ISO規格に関して著者のレビューが書かれている点です。規格の紹介だけではなくレビューって初めて見たことなかったです。

個人の主張と規格を同列に扱っているのが興味深かったです。「そこレビュー出来るんだ」と思いながら読み進められました。 

その中に「ISO規格は経典ではない」という言葉があり、初心者の私としては少し安心しました。 

もちろん規格を蔑ろにしても良いという免罪符ではなく、至上命令として受け取らなくても良いのだな、という温度感です、はい。

 

第2部と第3部について

序盤が終わったらユーザビリティを構築している『ユーザー』について、丁寧に紹介がなされます。

 

ここに関しては、ある程度慣れた方であれば書いてある内容は既知のものも多いと思います。しかし、どこか難しく感じるかもしれません…!

単純に専門用語が飛び交う戦場のような場面でもあるのですが、どちらかというと感覚的なものを言語化する難しさに起因していると考えます。

ユーザーを構成しているステータス、見方、それぞれに歴史があり、調査も膨大になっています。考えれば考えるほど複雑になり、理解しているはずなのに何も理解できずに思考停止するような状態に似ています。

 

例えば!

空が青いことは経験として理解していますが、なぜ青いと感じるのかを説明できる大人は多くありません。そして説明しようとしたら難しい話にならざるを得ません。

なのでこの章が難しいと感じた方は、著者の誠実さ、丁寧さの表れでもあると思うのでゆっくり理解しながら読み進めれば良いかな、という感想です。

ちなみに、少しでも興味を持っていただく取っ掛かりとして、個人的に面白いと感じた点を紹介します。

それはユーザーの多様性です。


開発する製品、サービスにもよりますが、ユーザーを想定する時にどういったステータスまで設定して想定するか、という際の指標になるのかな、と思いました。

身体特性、年代、性別、職業、嗜好などは何も考えずに浮かぶと思うのですが、地理的環境、価値態度、健康状態、一時状況などなど…

ちゃんと考えてもあまり浮かばないステータスが細かく説明されています。

 

これに限らずユーザーに関して、かなり多くのページ数が割かれています。
ユーザーに向き合う姿勢は著者が考えるUXを考慮する際に非常に重要な要素として捉えられているので、詳細は理解できなくても、重要性は認識しておく必要がある、と感じました。

 

でも、しんどかったら一度先に進んでも良いと思います!

 

この後の11章でようやく著者のUXに対する主張が始まるので、この辺りは落語でいうところの枕であり、物語におけるプロローグです!読み飛ばしても大丈夫です!

気になったらその時戻ってくれば良いです!

 

ちなみに私の所感としては…
ユーザーに対する研究であれば様々な資料があるので、あとで入門書読もう!です!

特にシナリオに関してはページが少なかったので、あとで別途調べてみようと思いました。

 

第4部について

ようやく本編です!

お疲れさまでした。今までの話はこの主張に対する前振りのようなものです。
恐らくここが読者の気になるところだったのではなかろうか…。

 

UXとは何か、が語られます。

 

筆者の主張としてはシンプルで「UXが良いかどうかはユーザーが決めること」というスタンスです。そしてそれを構成するための考え方は以下のようなもので成り立っています。

・設計時の品質
 └客観的品質
 └主観的品質

・利用時の品質
 └客観的利用品質
 └主観的利用品質

このように項目に分けられ、それぞれの項目に対して細かく評価指標が定められています。そしてそれらはすべて「ユーザーの満足」に繋がる、というものです。

ここが図説されているのですが、本当に重要です。

正直、この図がこの書籍の核となっているので、絶っ対に見て欲しいものです。

なんとなく詳細を書いてしまうとネタバレ感すらあるので…

詳しくはぜひ書籍を手に取って確認していただきたいです!

この図を補足するために、今までのすべてがあったといっても過言ではないと思います。時間が無い方はここだけでも目を通して欲しいです…!

あとがき直前の『品質特性図(詳細図)』!これが全てを物語っています!

 

第5部について

第5部は関連事項というか、振り切ったというか、おまけ的な感じかな…。

ここで完全に置いてけぼりになりました…笑

個人的にはUX水準の判断という視点は面白いと感じましたが、今の自分にはレビュー不可な内容だったので、更に理解を深めたい方向けのコンテンツだと認識しました。

例えるならゲームクリア後のやり込み要素的なコンテンツという印象です。 

 

書籍を読んでみての感想

「UX原論」をざっと読んでみたのですが、とても魅力的な書籍でした。

UXの定義というものではなく、著名な方の思想を紹介し、著者が考えるUXについて思うことが書かれています。

 

その上での私の感想になるのですが、

デザイナーはUXという流行り言葉に惑わされずに、良い製品、サービスを作るために何を考えれば良いのか、というメッセージが含まれているように感じました。

UXという言葉が独り歩きして、言う方は割と自由に使っているように感じるのですが、言われる側としては受け止め方に苦慮しています。

 

ラーメンに例えると「ラーメンを作って欲しい」というオーダーに対して、厨房側は具体的にどういうラーメンを作れば良いのか分からない、という状態に似ています。

多くは醤油ラーメンを思い浮かべると思いますが、豚骨ラーメンが当たり前だと思う人もいるだろうし、つけ麺を想像する人もいます。

解釈に幅広過ぎなんですよね…。

 

UXに関して、今の私の認識ですが…

UXは製品やサービスを良くするためのアプローチまたは評価指標にすればよくて、良いUXとか、UXの定義とかそういうことを言い始めるとワケわかんなくなる。

という感想を抱きました。

UXは製品やサービスの開発、改善のアプローチまたは評価指標として捉えたら、後は各々に関して検討するのが良いのかな、という感じです。

実際、書籍に書いてあることを現場に落とし込めるはずはなく、現場の状況に応じて担当がディレクションする必要があります。 

 

なので仮に「UXを改善したい」という話が来た場合、
まずはUXという言葉を使わずに、解決したい問題点を具体的に抽出してもらい、それからUXという評価指標を当てて考えてみるのが良いのかな、と感じました。

 

著者の主張としては、UXの良し悪しを評価するのは開発側ではなく、ユーザー側である。我々はその反応を観測するだけ、という姿勢です。

ラーメンに例えるなら「美味しいラーメンとはどうすれば作れるのか?」という問いに対して、

「美味いかどうかは客が決める」

「私たちはただラーメンを作るだけだ」

という言葉に置き換えられます。
愚直さと誠実さ、どこか不器用な職人気質を感じました。
「UX原論」というタイトルからもそれは感じ取ることが出来るかと思います。


UIデザイナーにとってUXというワードは正体不明でかなり取っつきづらい部分があります。

UXって何なの?という疑問を持っているデザイナーであれば、一度手に取ってみても良いのかな、と思いました。

「UX原論」は入門書ではないのですが、かなり子細に書かれているので、教科書のような形で1冊手元にあると安心かなと思いました。1度では理解できなかったので、何度か読み返したいと思います!

 

時間が無い方は、あとがき直前の『品質特性図(詳細図)』だけでも!!

 

 

値段高くて買うのどうしようかなー…という方はこちらのサイトで連載を読んでみて、興味が持てたら、でも良いかもです!

 黒須教授のユーザ工学講義 – U-Site

 

 

もしUIの設計にも興味あるならこちらも紹介しておきます!

 

以上です!